ジャズ on the net|JAZZの名曲・名演を動画で試聴

Jazzの歴史から代表的アーティスト、名演奏、スタンダードナンバー、おすすめの名盤まで―YouTubeの動画を視聴しながら、ジャズを愉しむためのツボをご紹介します。

ニューヨークの秋(Autumn in New York)

今年は梅雨明け後もぐずついた空とじっとりとした空気が長く続き、少なからず気を塞がれていたが、ここへきて漸く本来の秋らしい陽気に変わってきた。そうなると先の「枯葉」と並んで聴きたくなる一曲に、作詞・作曲いずれもヴァーノン・デュークによる「ニ…

アルトサックス(4)―ルー・ドナルドソン

ジャズのアルバムもレーベルを通じて世の中へ送り出されるわけだが、このレーベルとの関わり方という観点から見て、作品を直接生み出すアーティストを大きく二種に分けることができる。すなわち、一つ所に腰を据えて活動するのを好むタイプと、それとは対照…

イパネマの娘(The Girl from Ipanema)

今の時季、午後の眩い陽射しを浴びているとこの曲を聴きたくなる―という人は少なくないと思う。そう、「イパネマの娘(The Girl from Ipanema)」である。わざわざ説明するまでもないだろうが、イパネマはブラジルのリオデジャネイロにあるビーチで、元々この…

身も心も(Body And Soul)

タイトルを目にしただけで、「聴いてみたい」と食指を動かされる曲がある。 「Body And Soul(身も心も)」はその最たるものの一つだろう。 今般取り上げるのは、ジャズのスタンダードナンバーとしての同曲だが、実際、全く同じタイトルを冠したものがいくつも…

テナーサックス(5)―ジョニー・グリフィン

ジャズのメッカと言えば、その発祥の地ニューオーリンズ、ニューヨークといった地名がまず思い浮かべられるだろうが、禁酒法時代にアル・カポネの跋扈したシカゴもまた忘れてはならない都市で、そこから数多のアーティストが全米、さらには全世界へと羽ばた…

サマータイム(Summertime)

アメリカの音楽を世界に知らしめた最初の、そして最大の功労者と言えば、誰もがジョージ・ガーシュウィンの名を挙げるのではなかろうか。そのガーシュウィンは1935年、ミュージカルの嚆矢とされる、全3幕9場からなるオペラ「ポーギーとベス」を発表した。原…

ジャズ・レーベル(3)―リバーサイド(Riverside)

ビル・エヴァンス(p)がスコット・ラファロ(b)、ポール・モティアン(ds)と残した次の4枚のアルバムは、「リバーサイド4部作」と呼ばれることがある。・Portrait in Jazz ・Sunday at the Village Vanguard ・Waltz for Debby Explorations この「リバーサイド…

イッツ・オンリー・ア・ペーパームーン(It's Only A Paper Moon)

前記事において、タイトルに「星(star)」という単語を含むスタンダードナンバーの多いことを述べたが、それ以上に目立つのが、同じく夜空を飾る、我々にもっとも近しいともいえる天体、月を冠した曲である。いま、思い付くままに挙げてみても、Moonlight Ser…

トランペット(4)―サド・ジョーンズ(Thad Jones)

いわゆる「音楽一家」はジャズの世界にも見られ、その代表格は、父親と四兄弟がプロのミュージシャンとして名を成したマルサリス・ファミリーであろうが、ハンク、サド、エルヴィンのジョーンズ三兄弟、およびパーシー・ヒースと二人の弟も忘れてはなるまい…

星影のステラ(Stella by Starlight)

タイトルに「星(star)」という単語を含むスタンダードナンバーの多いのは、夜空に煌めく星の美しさ、神秘的な魅力などを考えれば至極当然と言えよう。実際、特に意図したわけでもないのに、本サイトでも「スターダスト=星屑」「星に願いを」の二曲を既にご…

ジャズ・レーベル(2)―プレスティッジ(Prestige)

今回はブルーノート(Blue Note)に続いてジャズ・レーベルを取り上げる。第二次大戦後、アメリカでは雨後の筍の如く新しいレーベルが次々と誕生し、その中に、後に三大ジャズ・レーベルの一つと称されることとなるプレスティッジ・レコード(Prestige Record)…

ピアノ(5)―ソニー・クラーク(Sonny Clark)

先の「ジャズ・レーベル(1)―ブルーノート」で、同レーベルらしい魅惑的なカヴァーを具えたアルバム例として「クール・ストラッティン(Cool Struttin')」を挙げたが、今回はそのリーダー・アーティストであるピアニスト、ソニー・クラーク(Sonny Clark)をご紹…

朝日のようにさわやかに(Softly, As In A Morning Sunrise)

「時の過ぎゆくままに」と同じく、邦題に些か問題のあるスタンダードナンバーとして、「朝日のようにさわやかに(Softly, As In A Morning Sunrise)」を挙げることができる。この曲もまた、元々は1928年に公開されたオペレッタ―ミュージカル「ニュー・ムーン…

ジャズ・レーベル(1)―ブルーノート(Blue Note)

振り返ってみると、もう長い間、アーティストと名曲・名演とを織り合わせながらご紹介してきた。無論、いずれのテーマもまだまだ尽きることはないのだが、ここで新たな主題を追加するのも悪くはないだろう、と思い付いた。それすなわち、ジャズのレーベルで…

星に願いを(When You Wish Upon A Star)

先にご紹介した「いつか王子様が」と同じく、ディズニー映画の主題歌からスタンダードナンバーとしての確固とした地位を確立した曲に「星に願いを(When You Wish Upon A Star)」がある。このようなルーツの共通性に加え、両者は、曲自体は固より、邦題の具え…

ベース(3)―ダグ・ワトキンス

ジャズの世界では、若くしてこの世を去ったアーティストが少なくない。これまでにご紹介した中にも、リー・モーガン(享年35、以下同様)、ポール・チェンバース(35)、クリフォード・ブラウン(26)、スコット・ラファロ(25)といった例を挙げることができる。そ…

時の過ぎゆくままに(As Time Goes By)

「時の過ぎゆくままに」という、非常に味のある邦題に訳されている"As Time Goes By"もまた、元々ブロードウェイ・ミュージカルのために書かれた曲である。作詞・作曲ともハーマン・フップフェルドの手になり、1931年、「エブリバディズ・ウェルカム」の挿入…

そりすべり(Sleigh Ride)

この時季、街へ出ると(実はあまり出ないのだけれど…)、さまざまな場所で、同じ曲を、違った形で耳にすることが多い。そんな曲には、タイトル・メロディともにすぐピンとくるものがある一方、メロディは耳に馴染んでいても、そのタイトルの方は思い浮かばない…

アルトサックス(3)―アート・ペッパー

改めて過去の記事のタイトルを眺めたところ、ジャズのフロントとして欠かせないアルトサックス・プレイヤーをまだ三人しか取り上げていないことに気付いた。そこで今回は、優れた、そして個性豊かな人材を擁するそのジャンルから、新たに一人をご紹介したい…

いつか王子様が(Someday My Prince Will Come)

映画・文学にしろ音楽にせよ、その作品のタイトルを適正かつ味わい深く訳すのが簡単でないことは、あらためて言うまでもないだろう。違和感を禁じ得ないような邦題がまかり通ってしまっている例が遺憾ながら見られるのも、そのためである。そんな中、"Someda…

テナーサックス(4)―ハンク・モブレー、コールマン・ホーキンス

ソニー・ロリンズとジョン・コルトレーンをご紹介し、これでテナーサックス奏者は一段落―と安堵したわけではないのだが、以来、このジャンルの記事は暫くご無沙汰になってしまった。しかし実際は一段落どころではなく、このジャンルにはまだまだ取り上げねば…

枯葉(Autumn Leaves)

平地ではまだ夏の名残が色濃いかもしれないが、山の上の木々は既にだいぶ色づき、時折散り落ちる葉も見え始めている。この季節、聴かずにはいられない曲がある―と言えば、もうお分かりだろう。そう、数あるスタンダードナンバーの中でも、最も多くのアーティ…

スターダスト=星屑(Stardust)

「夜」をモチーフにしたジャズの名曲は枚挙に暇がない。そのような数ある宝石の中でも、「スターダスト=星屑(Stardust)」は、魅力・知名度ともにトップクラスに位置する作品と言え、多くのアーティストが好んで取り上げてきたという事実がこれを裏付けてい…

恋のチャンスを(Taking A Chance On Love)

「恋のチャンスを」あるいはよりシンプルに「恋のチャンス」との邦題をもつ"Taking A Chance On Love"もまた、1940年公開のミュージカル「キャビン・イン・ザ・スカイ」に挿入歌として使われた曲である。良妻ペチュニアと悪女ジョージア・ブラウンとの間で揺…

マイ・ファニー・ヴァレンタイン(My Funny Valentine)

現在、ジャズのスタンダードナンバーとして定着している曲には、元々ミュージカルのために書かれたものが少なくないが、今回ご紹介するマイ・ファニー・ヴァレンタイン(My Funny Valentine)その一例である。作詞・作曲はそれぞれロレンツ・ハート、リチャー…

トランペット(3)―リー・モーガン、フレディ・ハバード

「トランペット(1)」および「トランペット(2)」でご紹介したように、ある意味ディジー・ガレスピーを源流として、時代を画するトランペッターが二人現れた。彗星の如く姿を見せ、瞬く間にこの世を去った、ブラウニーことクリフォード・ブラウンと、後に帝王…

ベース(2)―ロン・カーター、スコット・ラファロ

今回はまたミュージシャンへと戻り、まだ一度しか取り上げていないジャズ・ベーシストをご紹介しようと思う。破天荒、自堕落といった形容詞が付きもののジャズ・ミュージシャンの中、異彩を放っているのがロン・カーターである。1959年にイーストマン音楽学…

オール・オブ・ユー(All of You)

有名なスタンダード・ナンバーである「オール・オブ・ユー(All of You)」は、1955年のミュージカル「絹の靴下(Silk Stockings)」を彩る一曲として誕生した。このミュージカルの原作は、ハンガリーの劇作家メルヒオル・レンジェルのシニカル・コメディ「ニノ…

ミスティ(Misty)

今回ご紹介するスタンダード・ナンバー「ミスティ(Misty)」は、私が「ジャズ」と意識して聴いた最初の曲(そして演奏)で、それゆえ一種特別の想いがある。もう数十年も前のことになるが、オーディオ雑誌に掲載されていた記事を読んでジャズに興味をもち、土曜…

バイ・バイ・ブラックバード(Bye Bye Blackbird)

1920年代の中期、名コンビとして数々のヒット曲を世に送り出した作曲家レイ・ヘンダーソンと作詞家モート・ディクソン。その代表作の一つに、1926年に書かれた「バイ・バイ・ブラックバード(Bye Bye Blackbird)」があり、次のように歌われる。Blackbird, bla…